有限会社 松本彫刻
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         松本彫刻          

今、何故徒弟制度か  
徒弟制度における人間性と創造性〜 
獨協経済第61号 1995年3月 紀要原文に 若干の校正をほどこし、読みやすくしました  




   

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三種類の創造−ゆるやかな改良・劇的な改良・全く新しいものを生み出す

創造性というものを大きく三つに分けて考えてみたときに、今まであるものを緩やかに改良していく。それから、今まであるものを劇的に改良していく。
三番目に、全く新しいものを生みだしていく、というふうに分けて考えることができようかと思います。この中で、今まであるものを穏やかに改良していくという方向が創造性が低いのかというと、決してそうではありません。
徒弟制度で鍛えられた職人とか親方は自分でこれを穏やかに改良しようとか劇的に改良しようとか、あるいは新しいものをつくろうというのではなくて、これを決定するのは注文主です。
例えば私どものお得意様の家具屋さんがやってきて、「おたくで今までつくっているものはコンスタントによく売れる、だから基本的にこれでいいので変える必要はない。いいんだけれども、毎日売っている方も買いにくる方も、いつ行っても同じものが置いてあるというのはあきる。だから少し雰囲気を変えてくれないか。基本部分は動かしてもらっては困る」と言われたときには、これは緩やかな改良をしなければなりません。
同じ家具屋さんが、「どうも最近インテリアに対する感覚が全然違ってきている。また居住空間も狭くなってきて今までのものは売れない。したがって、劇的に変えてほしい」という注文があったときには、これは劇的に変えなければなりません。
また、全く同じ家具屋さんが、「今度、新作発表会をやる。ホテルオークラで特定のお客さんを招いて展示会をやるから、そこらにあるものでは困る。どこにもないような全く新しい、目新しいものをつくってくれないか」というときには、今までにないものをつくらなければならないわけです。
ここで創造性があるかないかをどのように判定するかと言えば、繰り返しになりますが、そのようなことを言われてからスタートしたのでは遅いということになります。
そのようなことがあらかじめ自分のイメージの中で、考えの中で既に用意されている。「それではこういう形でいかがでしょうか」と、即座に提案できなければなりません。
新しいものをつくってくれと言われたときは、待ってましたという感じで提出できなければなりません。そうでなければ、それは社会の評価を得ることはできませんし、現実に売る商品はできてこないことになります。

                                  



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