御住職は「長谷川等伯の筆になる物かも知れない」とおっしゃいます。 私もその可能性の高い名品であると思います。等伯(1539年~1610年)は、京都で狩野派を学びましたが、中国宋元画の墨絵から大きな感化を受け、墨絵の名品中の名品、「松林図屏風」(国宝)を生んだ天才画家です。 この板絵に観られる筆跡の鋭さ、確かな描写力には圧倒されます。 彼は1610年(慶長15年)、徳川政権下で江戸へ向かう途中で患い、到着して、数え72歳で没しました。 極彩色の格天井板絵の多い中、この墨絵風の板絵は、知恩寺からもたらされた物かもしれません。
御住職は「長谷川等伯の筆になる物かも知れない」とおっしゃいます。
私もその可能性の高い名品であると思います。等伯(1539年~1610年)は、京都で狩野派を学びましたが、中国宋元画の墨絵から大きな感化を受け、墨絵の名品中の名品、「松林図屏風」(国宝)を生んだ天才画家です。 この板絵に観られる筆跡の鋭さ、確かな描写力には圧倒されます。
彼は1610年(慶長15年)、徳川政権下で江戸へ向かう途中で患い、到着して、数え72歳で没しました。 極彩色の格天井板絵の多い中、この墨絵風の板絵は、知恩寺からもたらされた物かもしれません。